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医療法人 誠志会 砥部病院

砥部病院
〒791-2114
愛媛県伊予郡砥部町麻生40-1
TEL:089-957-5511
FAX:089-957-5542

令和3年

2021/04/01
No.3

   老いを知らぬは若さの高慢
   病を忘れているのは達者の油断
   死を問わぬは生きている驕(おご)り

 本日、砥部病院の入社式にあたり、病院が一番大切にしていることを申し上げてきました。「常に患者さんの立場に立って考え行動する」砥部病院の理念の一番目に掲げてある言葉です。患者さんの気持ちに共感して、その患者さんの立場に立ち、その患者さんと人間的な関わり合いを持つということが一番大切です。
 共感は、同情とはまったく異なります。同情とは自分の枠組みの中で患者さんの気持ちを考えること。共感とは、患者さんの気持ちになりきることです。
 釣り上げられた魚をみて、「お魚さん、かわいそう。唇が痛いだろうな。呼吸も苦しそう。早く海に返してあげたらいいのに」と思うのは同情。釣り上げられた魚に共感すると、「きゃー、離して、離して、離さんかい、コリャ」という言葉が、私の妻のように自然に湧いてきます。
 共感力とは、「他人の経験に対して、あたかも自分がその状況にあるように想像し、それに反応、関与する能力」と定義されます。(覚えること)
 医療人にとって、この共感力は非常に大切です。この共感力がなければ、本当の意味で、患者さんの立場に立つことはできません。勉強したからこれが身につくというものでもありません。働きながら、今、自分の目の前にいる患者さんを、いろいろな方向から見て、触って、想像力をたくましくすることが求められます。
 砥部病院に通院、入院されている方々は冒頭の、老い、病、死に直面されている方々です。スタッフが、共感力を持って、とことん人間的な関わり合いを大切にして接することが、どれだけ患者さんの心を救うか。その力は偉大であるということを、自らの実践で感じ取っていただきたい。これが、自分の心の成長にもつながり、夫婦円満の秘訣ともなります。

 令和3年3月24日

砥部病院

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