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医療法人 誠志会 砥部病院

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令和3年

2021/03/03
令和3年No.2

 いよいよ、新型コロナウィルスワクチンの接種がはじまります。これまで打ってきたインフルエンザワクチンは、インフルエンザウィルスを卵の中で培養して増やし、ホルマリンなどで殺し、精製して打ちます。これを不活化ワクチンとよびますが、体の中に入ると、このウィルスの死骸が抗原となり、1か月ほどで自分の体内に抗体が産生されます。その後、本物のインフルエンザのウィルスが体の中に侵入すると、この抗体がウィルスを取り囲んで殺すわけです。
 これに対し、今回の新しいワクチンは、ウィルスの表面の突起を構成するタンパク質の設計図であるメッセンジャーRNAを、小さな脂質の膜(ナノ粒子)で取り囲み、筋肉注射します。すると、この脂質の膜が細胞と融合して、メッセンジャーRNAが人の細胞質の中に入ります。それがリボゾームに読み取られ、自分の細胞がウィルスの突起を構成するタンパク質を作ります。これが抗原となり、抗体の産生を促します。さらに、細胞障害性免疫(ウィルスに感染した細胞をT細胞が攻撃する)も獲得します。何十年もかかって、遺伝子工学を駆使して作られた夢のようなワクチンです。
 本来ならば、完成してから安全性、投与量、効果、評価でさらに10年以上かかるところ、パンデミック下であるということで、検証を飛ばして人体に投与となりました。
 ファイザーのワクチンは、打った人と打ってない人で発症比率を比較すると、ワクチンを打った人は、打たなかった人に比べて、95%発症率が少なかったという結果が出て、有効率95%と報告されています。これはすばらしい結果です。
 副反応は、いろいろ報告されていますが、生理食塩水を打った人にもある程度出現しています。アナフィラキシーショックがクローズアップされていますが、頻度は少ないようです。長期的な副反応は今投与をはじめたばかりですから、まったくわかりません。
 新型コロナウィルス感染症の重症化率は、インフルエンザの100倍です。打つリスクより、打たないリスクのほうがはるかに大きいと考え、私はワクチンを打ちます。
 「新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実」を熟読して、いろいろな知見を得ましたが、結論は、三密(密閉、密集、密接)を避ける、感染リスクの高まる5つの場面(1.飲酒を伴う懇親会 2.大人数や長時間に及ぶ飲食 3.マスクなしでの会話 4.狭い空間での共同生活 5.居場所の切り替わり 休憩室 更衣室)を避けよ、ということでした。緊急事態宣言が発出されて、急速に感染者の数が減少したことからも、この結論の正しさが証明されています。ワクチン接種後もしばらく自粛生活が必要です。

 令和3年2月24日

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