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医療法人 誠志会 砥部病院

砥部病院
〒791-2114
愛媛県伊予郡砥部町麻生40-1
TEL:089-957-5511
FAX:089-957-5542

平成25年

2013/03/13
H25 No.2

 砥部病院は認知症疾患医療センターに内定され、先日の中予地区の公聴会に中城有喜センター長と出席しました。ある医師会の理事は「松山市の救急医療は疲弊している。その理由の一つに問題行動を起こす認知症の患者さんが救急車で受診し、その方の対応で救急医が疲れ果て、他の患者さんまで手が回らなくなる。認知症医療センターはそのような患者さんを緊急入院させてくれる病院と期待していたのに、今日の県の説明を聞いてがっかりした。医師会に何と報告したらいいのか」と言われました。

 愛媛県が目指している認知症医療の方向性とは、

 「医療機関を受診したときにはすでに認知症が進行してしまっている。重症化しなければ受診しないということであれば、医療機関は目の前の患者さんの対応に追われるばかりで、本来の認知症医療の専門性を発揮できない。認知症が進行する前に専門医療機関を受診する方向へ流れを変えることにより、認知症患者さんと関わる人々の対応の選択肢を広げ、患者さんとその家族の生活の質を向上させる」ということです。

 「愛媛県が認知症疾患医療センターに求める役割」は、

1)認知症疾患の早期の鑑別診断、治療を行う。

2)地域の医療、介護関係者に対する専門知識の普及、定着、人材の育成。

3)医療、介護の連携強化や専門相談、普及啓発による早期発見、早期受診の促進。

4)急性期対応の相談など専門職に対して支援を行うことにより、地域における認知症医療分野でのリーダーシップの発揮を求める。

 の4項目に集約されます。

 認知症疾患医療センターを中心に、医療と介護が密接に連携し、認知症の対応能力を地域全体で発揮できるシステムができれば、認知症の患者さんとそのご家族が、認知症と上手に向き合いながら、住み慣れた環境で穏やかに暮らし続けることのできる地域社会を実現できるのです。

 砥部病院は今後、この重要な役割を果たしていかなければなりません。砥部病院の職員である、運転手さんも事務の人も厨房の人も放射線技師の人もPT、OT、相談員の人もお掃除の人も、医師、看護師、介護の人、薬局の人も全員が、「パーソン・センタード・ケア」の中に書かれている「古い文化」を捨て去り、「新しい文化」を取り入れていくための勉強を、この「麻生だより」にて開始します。次回よりこの麻生だよりを読んで、「自分に何ができるか」を文章で提出していただき、双方向性の勉強会にしたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

平成25年2月24日

砥部病院

〒791-2114 愛媛県伊予郡砥部町麻生40-1

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