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医療法人 誠志会 砥部病院

砥部病院
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院長の麻生だより

2014/10/25
H26 No.10

    たけさんとの出会い(10月25日の愛媛新聞 四季録の文章です)
 何という偶然。私が四季録に河村武明さん(47)の詩を引用した3日後に、同氏の個展の記事が愛媛新聞に掲載されました。場所は今治市のタオル美術館でした。次のような言葉があります。
 「人と人との出会い、人と仕事の出会い、人と書との出会い、いろいろの出会いがある。今日ただいまを逃して、そのうちに機会があれば・・・などと思っていると、この山水の好風景を二度と踏破(とうは)することはむずかしい」(安岡正篤 活学一日一言)
 翌日、妻と二人で出かけました。河村氏はみんなからたけさんと呼ばれています。最初にたけさんから渡された紙に「私は『話す・聞く・書く・読むこと』が不自由です。失礼をお許し下さい」と書いてありました。34歳の時の脳梗塞で失ったものはあまりにも大きいと思いました。たけさんは私の四季録を持っていました。私が「うれしい」とボードに書くと「私もうれしい」と書いて下さいました。
 たけさんに直筆の書をお願いすると、一面の花畑に虹が出て、お地蔵さんが真ん中で微笑んでいる絵を丁寧に描かき、その中に私の大好きな詩を、左手だけで、一生懸命に書いて下さいました。
「気づいてほしいあなたの幸せは 目が見えること 耳が聞けること 話ができること 手が動くこと 足で歩けること 呼吸ができること 心臓が動くこと うんこもできること 事故も起きず 大きな病気もせず 何事も特別なことが起きず なんでもないことがとても幸せなこと 今の幸せを数えたら きっと数えきれない 幸せとは手に入れるものでなく 望むものでなく 気づくもの」
 たけさんの詩には奥深いものがありあります。
 「時に幸せは不幸な顔をしてやってくる。苦難や病は感謝の泉なりけり」
 確かにたけさんは脳梗塞で多くのものを失いました。しかし、残っている機能に気づき、感謝することによって、新しい才能を開花させ、人々に生きる希望、感動を与える人となられたのです。
 この日、私たちは山水の好風景を踏破しました。
平成26年10月 24日 

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